【研修レポート】日本大学藤沢小学校様 | Google for Education™ の活用促進に伴う管理者様向け研修を実施

株式会社ストリートスマートは、Google for Education の導入・活用支援を通じて、全国の教育機関様のICT活用をサポートしています。この度、日本大学藤沢小学校様に対し、Google for Education の導入に伴う、管理者様向けのオンライン研修を実施いたしました。
GIGAスクール構想で整備された1人1台端末環境をさらに発展させ、より高度な教育実践を目指す学校様が増加しています。日本大学藤沢小学校様もその一つであり、新たに子どもたちが使用する40台の Chromebook が導入されます。
本記事では、新たなプラットフォームへの移行初期段階にある学校様に対し、ストリートスマートがどのように管理・運用体制のサポートをさせていただいたか、研修にご参加いただいた先生の声とともにご紹介します。
導入の背景と学校様の課題:「児童が使う前に、管理設定を固めたい」
日本大学藤沢小学校様では、これまでにも Google Workspace for Education を一部活用されていましたが、この度新たに Chromebook を導入。さらに、より高度なセキュリティ機能や学習分析機能が活用可能な、有償ライセンスである Google Workspace for Education Plus を採択されました。
しかし、これまでは大学全体で管理されている環境を利用するに留まっていたため、今回新たに小学校独自の環境を主体的に管理・運用していく必要が生まれました。そのため、管理をご担当される先生方にとっては、知識やご経験がほとんどない状態からのスタートとなります。
「児童が本格的に使用する前に、管理者が行うべき基本的な設定をしっかりと把握し、安全な利用環境を構築すること」が急務となる中、初めて触れる管理コンソールを前に何から手をつければよいか分からない、という課題をお持ちでした。こうした背景から、弊社へ研修をご依頼をいただく運びとなりました 。
Education Plus の機能を含む、実践的な管理者向けオンライントレーニング
2025年6月の初回お打ち合わせにて、学校様の現状や課題について詳細なヒアリングを実施。その結果を踏まえ、7月4日にICT担当の先生方および管理職の皆様を対象としたオンライン研修を開催いたしました。
別環境からの移行初期段階であることを考慮し、「管理者がまず押さえるべき必須の設定項目」と「Education Plus ライセンスの価値を活かすための基本知識」に焦点を当てたカリキュラムを提供。
実際の管理コンソールの画面を一緒にご確認いただきながら、具体的な操作手順と設定の意図をご説明しました。
1. まずは管理の第一歩!管理コンソールとアカウント管理の基本
各種設定を行うための心臓部である「管理コンソール」。
まずは、管理者権限をもつ先生だけがアクセスできるこの場所の役割と、基本的な操作を確認していきました。年度途中の転入生対応などを想定したアカウントの個別登録や、新年度準備に役立つ一括登録の方法、そして児童がパスワードを忘れてしまった際の再設定など、日々の運用で必ず必要になる操作を実践。
校内で安全に管理を分担するための「役割」の考え方についても学び、管理体制の土台を固めます。

2. 学校のルールを反映!組織部門とアプリの利用制限
Google Workspace for Education の管理で最も重要なのが「組織部門(OU)」という考え方です。
例えば「教職員」と「児童生徒」のようにユーザーをグループ分けし、そのグループ(箱)ごとに設定を適用する仕組みです。
研修では、この組織部門の作り方と、上位の設定が下位に引き継がれる「継承」という重要なルールを解説しました。「児童には YouTube を見せたくない」「Gmail™ は教職員だけで使いたい」といった学校ごとのルールを、実際に組織部門を選んでアプリのON/OFFを切り替えることで実現。安全なICT環境をデザインする方法をお伝えしました。

3. 連絡やクラス運営を効率化する Google グループと Classroom の管理
「1学年」や「職員会議メンバー」といった「Google グループ」を作成すれば、メールの一斉送信や資料の共有が格段にスムーズになります。研修では、こうしたグループの作成・管理方法に加え、児童が誤ってクラスを作成してしまうことを防ぐ Google Classroom の権限管理についても解説しました。

さらに Education Plus の機能として、年度が替わると組織部門の変更に連動してグループのメンバーが自動で更新される「動的グループ」もご紹介。毎年の更新作業の負担を軽減できる便利な機能です。

4. Chromebook の特性を活かすポリシー管理と Education Plus で実現する高度なセキュリティ
Chromebook の管理を理解する上で鍵となるのが、「ユーザーポリシー」と「デバイスポリシー」という2種類の設定です。「ユーザーポリシー」はアカウントに紐づくため、どの Chromebook 端末にログインしても、ログインするアカウントに割り当てられたポリシー(例:Webサイトの閲覧制限)が適用されます。一方「デバイスポリシー」は端末本体への設定で、誰がログインしてもその端末のポリシー(例:ゲストモードの禁止)が適用されます。この2つの設定を理解しておくことで、柔軟で安全な運用が可能になります。

また Education Plus ならではの高度な機能として、校内のネットワークからのみアクセスを許可するなど、ユーザーのアプリケーションへのアクセス制御を柔軟に設定することができる「コンテキストアウェアアクセス」や、校外秘のファイルにラベルを付けて情報漏えいを防ぐ「DLP」機能などもご紹介。有償ライセンスだからこそ実現できる、一歩進んだセキュリティ対策についてもご理解を深めていただきました。

研修に参加された先生の声
今回、中心となって研修にご参加くださった教頭先生に、研修後のご感想を伺いました。
ーー 研修を受けられて、率直なご感想はいかがでしたか?
「思っていた以上に、管理設定という点で我々教員がやらなければいけないことが色々あるんだな、というのが正直な感想です。お恥ずかしながら、私自身がICTに関してまだ明るくない部分もあり、もっと勉強しなくては、と思いました 。
研修にあたって、事前に打ち合わせの機会を設けていただき、本校の状況を丁寧にヒアリングしていただけたこと、そして学校の事情で充分な時間が組めない中、端的に分かりやすく教えていただけたことに大変感謝しております 。」
ーー 研修前後で、ICT活用を進める上での意識に変化はありましたか?
「研修前は、正直なところ購入してから Chromebook を開く機会もほとんどありませんでした。しかし研修後は、『まず自分で操作して、できるところからやってみよう。そして、ほかの先生方も巻き込んでやってみよう』という気持ちになりました 。
付属の中高の生徒が使っている様子を見て、児童が使うにあたっては一定の利用制限をかけ、教員が管理すべきところはしっかり決めたいという思いがありました。今回の研修で、管理組織をしっかり作り、どこまでを誰がどう管理していくかを考える良いきっかけになりましたし、研修後、ICT委員を中心に活用に向け具体的に動いております。」
導入初年度の伴走支援と Education Plus の価値最大化に向けて
新しいICT環境への移行期は、最も多くの不安や疑問が生じる時期です。特に Google Workspace for Education は多機能であるため、初期段階で適切な設定と運用ルールを確立することが、その後の円滑な活用に不可欠です。
今回の研修はICT委員会の先生方が対象でしたが、今後は全教員を対象とした研修を実施されるご予定とのこと 。まずは先生方一人ひとりが、ご自身の教科・学年でどのような取り組みができるかを検討し、その上で Education Plus を使うことで、指導の効率化や児童の未来に役立つ活用方法を考えていきたい、と展望を語ってくださいました 。
株式会社ストリートスマートは、日本大学藤沢小学校様の Chromebook 本格導入という重要なスタート地点でご支援できたことを大変嬉しく思います。有償ライセンス Education Plus のポテンシャルを最大限に引き出し、安全かつ効果的なICT教育環境を実現されることを心より願っております。今後また弊社がお力添えできる機会がございましたら、全力でサポートさせていただきます。
弊社では、今回のような管理者様向けの専門的なトレーニングから、先生方向けの基本的な活用研修、より実践的な授業や校務での活用研修まで、学校様のフェーズや課題に合わせた柔軟な支援プログラムをご用意しています。Google Workspace for Education の導入・運用でお困りの教育委員会様、学校関係者様は、ぜひお気軽にストリートスマートまでお問い合わせください。
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※ Chromebook、Google for Education、Gmail は、Google LLC の商標です。
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