世界最大規模の教育ICT 展示会Bett Show in ロンドン / 欧州ICT教育先進校を視察しました

2020年1月20日から1月23日の4日間、ストリートスマート (以下、「弊社」) Education事業部では、ロンドンで開催された世界最大規模の教育テクノロジー展示会British Education Training and Technology (以下、「Bett」) Showと、 Google for Education を活用し、イノベーティブな学びを実現している、欧州 (フィンランド・オランダ・ロンドン) の学校を視察しました。

 

30年以上続く、世界最大規模の教育ICT展示会Bett Show

Bett Showとは、1985年に初開催されてから、毎年ロンドンで開催される世界最大規模の教育ICTに関する展示会。イギリスや欧州のみならず、世界136カ国から教育関係者、起業家、ビジネスリーダーから子供たちまで、約35,000人が参加します。850を超える企業が出展し、100以上のEdTechベンチャーの最新技術を体感することが出来ます。

 

6つのエリアから「見る、学ぶ、体感できる」

「LEARNING TECH」「TEACHINGS TECH」「MANAGEMENT SOLUTIONS」「EDUCATION SHOW」「EQUIPMENT&HARDWARE」「GLOBAL SHOWCASE」の6つのエリアからなり、参加者は自由にブースへ足を運び、教育テクノロジーにおける最新技術を学び、体感できます。

 

ICT先進国スウェーデンの教育事業所研究者による特別プレゼンも

Bett会場では様々なプレゼンが行われ、その1つとして、ICT先進国スウェーデンのSolentuna市、教育事業所の研究者アニカ・アゲリ・ゲンロットさんによるスペシャルプレゼンもありました。

プレゼンの中でも特に印象的だったのは、『Digitization (デジタイゼーション) とDigitalization (デジタライゼーション)』 のお話。Digitizationとは、例えば黒板を電子黒板に変えるなど、アナログをデジタル化するという意味です。日本の教育現場でも少しずつデジタル化が進んでいますが、これを「ICT教育」と思われてしまう事があります。本来の「ICT教育」とは、単なるデジタル化 (Digitization) のことではなく、例えば、G Suite for EducationGoogle Meet を使って世界中の子ども同士が繋がり、意見交換や創作活動が出来るなど、アナログでは出来なかったことが出来るようになることで、従来の教育が進化することです。これがDigitalizationの意味であり、日本が目指す教育の未来でもあります。
スウェーデンではいち早くDigitalizationに注力しており、その一つとして、約半数の学校が、特別支援に読解を支援するAIサービスを利用しています。また、Digitizationだけでは従来の方法よりも成績が落ち、Digitalizationでは成績が20%向上した研究結果もでています。
その他にも、ICT教育の導入期からの道のりや、そこから見えてきた国全体としてICT教育を推し進めるための重要な要素など、研究結果を交えたプレゼンを聞かせていただきました。

 

欧州ICT教育先進校4校を視察

Bettの参加以外にも、Google for Education を活用することで、既に革新的な学びを実現している4校 (フィンランド・オランダ・イギリス) を視察しました。

 

◼フィンランド / Hämeenkylän koulu (ハーメンキラ中学校)

フィンランド1位の学校評価を受賞しており、世界中の訪問者に対しても学校方針や成功事例を共有しているなど、非常にオープンな中学校。パソコンは1人1台、市から提供されており、フィンランドでは就学前から9年生 (中学生) まで無料です。

フィンランドの教育カリキュラムは、生徒たちの自己学習を推進しており、その学びの環境づくりとして、校内は教科ごとにエリアを分け、数学エリア・化学エリアなど、エリアを移動して学ぶスタイル。また、生徒たちは理解度に応じたグループで学ぶことができ、学ぶレベルは好きに行き来できます。

(黒板はなく、代わりにパソコンの画面が映し出せるように)

 

調理実習ではパソコンでレシピや調理方法の解説をしている場面も見かけ、ICT教育の浸透具合が伺えました。

(校内はほとんど壁がなくオープン)

 

校長先生自ら、ICT教育の利点や学校全体における “学びの環境” の重要性などお話いただき、質疑応答では「校長先生の権限はどこまであるのか?」など、切り込んだ質問も飛び交う時間となりました。

 

◼オランダ / Socrates (ソクラテス小学校)・ De Zonnewijzer (ゾンネワイツァー小学校)

一般的なオランダの小学校として2校視察。Chromebook を使用し、学校全体で G Suite for EducationGoogle Classroom を活用しています。生徒には全てのアプリを駆使したプレゼンテーションを推奨しているなど、オランダ全体としてのICT教育の浸透が伺えました。

(教室は黒板の代わりにテレビ画面が設置されています)

 

(下の青枠にある自分の名前を生徒自らが移動させ、生徒が何をしているのかが一目でわかります)

 

Chromebook へ移行する当時のお話や、日々の学びがどう変化したのか、また、生徒が転校する時や、アクセスやアプリの制限など、より具体的な活用方法も聞かせて頂きました。

 

◼イギリス / Britannia Village Primary School (ブリタニアヴィレッジ小学校)

グーグルのモデル校であり、EdTech50の学校でもあるこの学校は、Chromebook に加えてVR機器やSpheroなど多くのテクノロジーを活用しています。

(動画制作も行っていました)

 

15年前に同校に就任した先生のプレゼンでは、当時は教育に対する意識も水準も今とは全く違う学校だったと言います。そこから学校改革に踏みきり、教育水準を引き上げ、2014年には新しいカリキュラムと共にテクノロジーの導入を検討、2017年に1人1台、本来の目的を達成するための環境ができました。

その他にも理想の教育をしていくための施策やクリエイティブな授業づくりの事例、ChromebookG Suite for Education を導入したことによる効果など、非常に興味深く勉強になるお話を聞かせて頂きました。

 

学校と教育庁の役割とは?フィンランド教育庁からのプレゼン

フィンランドのハーメンキラ中学校を視察した後は、フィンランド教育庁教育改革責任者様からのプレゼンも聞かせて頂きました。国全体として教育が非常に尊重され、教員は国民からリスペクトされる存在であるフィンランド。学校と教育庁の役割分担のお話から、教育方針や子どもに培う重要な資質とは何なのか、それに伴う取り組みや課題点など、示唆に富む時間となりました。

 

子供たちの未来を担うICT教育

今回、Bettの参加だけでなくICT教育に先進的な学校の視察、フィンランド教育庁のプレゼンなどを通して、“学校の役割” や “子ども達への必要な教育” を実現するためのツールとしてICT教育は非常に重要な役割を担うということを改めて確信致しました。
弊社ではICT教育に携わる責務として、今後も 世界的な最新事例や動向を把握し、世界における教育の最先端事例に明るい関係者様との情報交換を通じて、教育政策や学校運営における企画立案・ICT導入計画などに寄与する有益な情報を収集し、日本のICT教育へ還元できるよう努めてまいります。
是非弊社サイトMASTER EDUCATIONから最新情報をご覧ください。

 

<MASTER EDUCATION>
https://master-education.jp/

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