【ICT支援員 派遣事例】学校全体での活用促進を図る支援を実施|小笠原村様(父島・母島)

2022年1月から3月の3か月間、株式会社ストリートスマート(以下「弊社」)では、小笠原村父島・母島の小中学校へICT支援員を派遣いたしました。

児童生徒へ1人1台の Chromebook™ を配布して8か月、先生間で活用の差が出やすいタイミングで支援に入らせていただきました。本記事では、3か月間の支援内容や変化、学校の利活用状況などをお届けします。



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小笠原村について

東京から南に船で24時間、約1,000kmの太平洋上に散在する30余りの島々からなる小笠原諸島。小笠原村の人口は、父島2,125名、母島は459名です。(2022年4月1日現在)
小笠原村教育委員会は、子どもたちが知性、感性、道徳心や体力を育み、人間性豊かに成長することを願い「お互いの人格を尊重し、思いやりと規範意識のある人間」「社会の一員として、社会に貢献しようとする人間」「自ら学び、考え、行動する個性と創造力豊かな人間」の育成に向けた教育を重視されています。
▶︎小笠原村HP

 

3か月間のゴールは「意識変革」。ICTに対する足並みを揃え全体で活用していくために

今回支援したのは、小笠原村父島の「小笠原小学校」「小笠原中学校」、母島の「母島小中学校」の3校。2021年4月に児童生徒1人1台の Chromebook を配布し、先生の間で活用する人としない人の差が出やすいタイミングで支援に入らせていただきました。

 

GIGAスクール元年を終えて、ICTの活用が徐々にスタンダード化している状況では、先生各人がICTに対してどのような認識を持っているかは極めて重要です。

 

そこで三学期というタイミングも踏まえ、新年度から更に有効的にICTを取り入れることで、子どもたちの学びや先生の働き方改革に還元できるよう、3か月間の支援ゴールは先生方の「意識変革」としました。

 

教育委員会様との密なやりとりで、現場に即した支援内容にカスタマイズ

弊社で既にICT支援を実施している伊豆諸島よりも、さらに遠い場所に位置する小笠原諸島。コロナ禍もあり、外部からの支援が想像以上に行き届きにくく、先生方が独学でICTを活用するにはハードルが様々存在しています。

加えて、ただでさえ多忙を極めており、ICTに対する苦手意識や必要性を感じられない先生方が前向きになれず、活用に差が出るのは当然の状況でした。

 

現地への訪問支援は2月に定め、

  • 苦手意識のある先生方のフォロー
  • 学校全体でさらなる活用促進

の支援として、根幹となる「GIGAスクール構想が推進されている理由」や「子どもたちへの利点」を改めてお伝えする必要性と、先生方への事前アンケートを元にした内容など、教育委員会様との密なやりとりで各校の状況に即した支援内容を確定させました。

 

また訪問以外では、「オンライン研修」や24時間相談可能な「チャットでのヘルプデスク」を設置するなどの遠隔支援を実施しました。

 

1校あたり2日間ずつ朝から放課後まで常駐。「授業帯同」「個別相談」「放課後研修」を実施

訪問時は、1校あたり2日間ずつ朝から放課後にかけて常駐支援を実施。小・中学校共に、活用する先生はどんどん授業に取り入れられており、ICTの活用を進めている都内の学校と比較してもその度合いに大差はありません。

 

しかし、一部の先生方はICTを授業で取り入れることに懐疑的であったり、 Chromebook に慣れていなかったり、Google for Education™ の可能性に気づかれていなかったりと、活用に前向きではない状況でした。

 

常駐支援では、各先生と1コマずつ相談時間を設けた「個別相談会」を開催。忙しい先生方一人ひとりにお時間をつくっていただくのは容易ではありませんが、その分、個々の状況やお悩みを直接お伺いし、解消に向けたアイデアやご提案をお伝えしたり、弊社が支援をしている学校様での活用事例をお伝えしたりできる時間は大きな価値をもたらします。

 

その他にも、授業を見学させていただくことで発展した活用方法をお伝えしたり、放課後研修をしたりと、有意義な時間となるよう支援を実施しました。

 

▼訪問支援中も、ヘルプデスクにいただいたご相談をもとに研修内容を柔軟に変更

 

 

Google for Education を授業で活用している様子

▲Google Meet™ で島外の学校と交流しています

 

▲Google スライド™ でまとめた実験結果の発表の様子

 

▲英語の授業では Google スプレッドシート™ で GAS(Google Apps Script)を用いて授業を効率化

 

▲Google Jamboard™ を活用したクラス全員での意見出し

 

▲中学生は利活用レベルも高く、大人顔負けの使い方をする生徒もいます

 

支援に対する満足度や感想|「来てもらってよかった」目に見えた変化を実感

訪問後、「来てもらえてよかった!」と教育委員会様だけでなく、校長先生や先生方にも非常に良い評価をいただきました。

 

ICTに対してネガティブだった先生が、個別相談をしたその日に早速活用されるなど、目に見えた変化が学校の中で起き、様々変わっていくのを体感していただいたとのことです。3か月間という短い期間でしたが、「先生方の意識変革」については一定の成果を得ることができました。

 

▼支援に対する満足度「小学校100%」「中学校91.3%」と、高い満足度となりました。

 

▼支援後の気づきやご意見では、お喜びの言葉を多数いただきました。

 

「大変わかりやすく、頂いたたくさんのアイデアを業務に活かしたい。」
「個別対応で相談いただき、とても有意義な研修でした。」
「お話を聞いてやってみたいと思いその日に実践して楽しいなと感じた。」
「推進が進んでいない理由がわかった。日常化・習慣化を意識して利活用促進を図りたい。」

 

令和4年度は「小笠原村のICT教育」として飛躍する一年に

弊社では、令和4年度は小笠原村様にとって非常に重要な時期と捉えております。一年間でICTをどのように活用していき、到達すべきゴールは何かを定めるだけではなく、数年先の目標も明確にして、そのビジョンを先生方に共有することも必要です。

 

令和4年度からは Chromebook の持ち帰りも実施予定で、子どもたちの「やりたい!」という好奇心や探究心、試行錯誤などからの様々な気付きにできる限りブレーキをかけず、可能性を狭めないことがますます重要となります。

 

離島でのICT教育の魅力は、子どもたちにとって、離島の自然の豊かさで育まれる感性はそのままに、これまで不便・不利とされていた教育格差をICTが補えることが魅力の一つだと考えます。

 

離島で育まれる感性に加えて、先生と児童生徒の双方が、活用範囲を広げレベルを上げていくことで、“小笠原村のICT教育” として飛躍の一年となりますよう引き続き尽力する所存です。

 

 

※Chromebook、Google for Education、Google ドライブ、Google Meet、Google スライド、Google スプレッドシートおよび Google Jamboard は、Google LLC の商標です。

 

 

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ICT教育推進やGIGAスクール構想に関するご相談はストリートスマートへ

株式会社ストリートスマートは、2017年に Google 認定の Google for Education Professional Development Partner(専門的能力開発パートナー企業:「PDパートナー」)に認定されました。そして、これまでの教育機関への総合的なICT導入支援実績が認められ、2020年に国内で初めて Transformation (変革)分野の Specialization 取得パートナーとして Google より認定されました。

自治体や教育現場の皆さまが効率的かつ負担なくGIGAスクール構想やICT教育を推進できるよう、学校常駐型のICT支援員各種研修など、ICTの導入から活用推進まで、さまざまなアプローチで皆さまに寄り添った支援を行っております。

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