【徹底解説】今さら聞けないGIGAスクール構想とは?基本から実施スケジュール、文部科学省の支援まで解説 (2020年4月最新版)

2019年12月、文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」。2020年4月7日、萩生田 光一文部科学大臣は記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受け、GIGAスクール構想を早期実現するための支援などを積極的に推進すると表明しました。そこで、本記事ではあらためてGIGAスクール構想について説明していきたいと思います。

 

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令和時代の学校教育スタンダード、GIGAスクール構想

GIGAスクール構想とは、一言で言うと「児童生徒向けの1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子どもたちを誰一人取り残すことのなく、公正に個別最適化された創造性を育む教育を、全国の学校現場で持続的に実現させる構想」です。GIGAとはGlobal and Innovation Gateway for Allの略。

Society 5.0(※1)時代を生きる子ども達にとって、教育におけるICTを基盤とした先端技術の活用は必須です。また、変化の激しい時代を生き抜くには従来の一斉教育だけではなく、多様な子ども達を誰一人取り残すことのない、個別最適化された創造性を育む教育の実現が重要であり、ICT教育で次世代の人材を育てる必要があります。これらを持続的に実現させる構想がGIGAスクール構想です。

(※1) 狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く新たな社会として、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会。

 

【概要】新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ) (文部科学省)より引用

 

土台となるのは「児童生徒に1人1台端末」「高速大容量の通信ネットワーク」

文部科学省の調査によると、2020年3月時点での学校現場における学習者用端末の導入台数は児童生徒5.4人に1台程度と日本の学校ICT環境の整備は遅れており、自治体間の格差も大きいのが現状です。令和時代のスタンダードな学校教育像である「子ども達への公正に個別最適化され創造性を育む教育」の実現には、全国一律のICT環境の整備が急務となっています。この課題に対し、文部科学省では、2023年度までに義務教育段階にある小学1年生から中学3年生の児童生徒向け学習用端末を1人1台導入し(※2)、端末を同時接続しても不具合の起きない、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し(※3)、資金面も補助するとしています。

(※2) 1人あたり最大4.5万円の補助
(※3) 整備費用の2分の1を補助

 

令和元年度補正予算(GIGAスクール構想の実現)の概要 (文部科学省)より引用

 

「ハード・ソフト・指導体制」三位一体の改革で取組みを加速化

“児童生徒向け1人1台端末”と”高速大容量の通信ネットワーク”という「ハード」は、あくまで土台であり、車で言う車体部分。車体だけで車は走れないように、GIGAスクール構想の実現には「ソフト」と「指導体制」という両輪があって初めて動き・加速できます。

両輪のひとつである「ソフト」とは、デジタル教科書や教材などのデジタルコンテンツや、個人の学力に合わせて提示されるAIドリルなど先端技術を活用したもので、デジタルならではの学びの充実を図ります。もう一方の「指導体制」とは、ICT活用教育アドバイザーによる説明会やワークショップの開催、民間企業の外部人材によるICT支援員など、日常的にICTを活用できる為の体制を指します。
ハード、そしてソフトと指導体制という3つが一体となり、取組みを加速していきます。

「児童生徒1人1台コンピュータ」の実現を見据えた施策パッケージ (文部科学省)より引用

 

最初の一歩でつまずかない為に

文部科学省が全国の学校に対し提示したGIGAスクール構想ではありますが、あくまで主体的に進めていくのは各自治体となります。そうすると「どんな端末を使用したらいいのか?」「LAN整備は何をしたらいいのか?」といった最初の一歩でつまずき、対応が後手後手になることが想定されます。そこで文部科学省では、GIGAスクール構想の実現パッケージとして、下の5つを示しています。

 

1、環境整備の標準仕様書例示と調達改革
「ICT環境の整備や調達をより容易に」
・端末やLAN整備の仕様書を公表
・都道府県レベルでの共同調達を推進

 

2、クラウド活用前提のセキュリティガイドライン公表
「クラウド活用により使いやすい環境へ」
・『教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン』改訂
・クラウドサービス事業者の留意事項追加 など

 

3、学校ICT利活用ノウハウ集公表
「全ての教職員がすぐ使えるように」
・「教育の情報化に関する手引」を公表
・ICTを活用した効果的な学習活動の例を提示

 

4、関係省庁の施策との連携
「ローカル5Gや教育コンテンツも活用し未来の学びを実現」
・総務省:ローカル5Gの活用モデル構築
・経済産業省:EdTech導入実証事業、学びと社会の連携促進事業

 

5、民間企業等からの支援協力募集
「民間等の外部支援により導入・利活用加速」
・校内LANなど通信環境無償提供
・十分なスペックの端末を学習者へ提供
・ICT支援員として利活用の人的サポート など

 

GIGAスクール構想の実現パッケージ (文部科学省)より引用

 

各自治体が容易に調達し、すぐに使えるように

前述のGIGAスクール構想の実現パッケージには、学校ICT環境の整備・調達をより容易にできるよう、学習者用端末や校内LAN整備の標準仕様を例示しており、記載内容を参考にしながら、各自治体が必要なものを取捨選択しアレンジした調達仕様書を作成することができます。

 

▼学習者用端末の標準仕様書:選ぶ際のポイントから具体的な画面の大きさまで

GIGAスクール構想の実現パッケージ (文部科学省)より引用

 

▼校内LAN整備の標準仕様書:3階建ての学校を想定し基幹スイッチの場所なども例示

GIGAスクール構想の実現パッケージ (文部科学省)より引用

※さらに詳しい標準仕様書に関しては【02.03.03更新】標準仕様書をご覧ください

 

また、ICT活用に関して情報をまとめた「教育の情報化に関する手引」を作成し、特別支援教育に対しては、学習上の困難や障がい種別ごとにICTを活用した効果的な学習活動の例を提示するなど、全ての教職員がすぐに使えるように、ノウハウを公表していきます。

 

▼ICT活用に向けたプロセスも示されています

GIGAスクール構想の実現パッケージ (文部科学省)より引用

 

その他にも、総務省にはローカル5Gの活用モデルの構築、そして、経済産業省にはEdTech導入実証事業や学びと社会の連携促進事業など、関係省庁の施策と連携をすることで、子ども達の未来の学びを実現していくとしています。

「未来の学び」構築パッケージ(文部科学省)より引用

 

GIGAスクール構想は、教員の働き方改革にも

GIGAスクール構想では、1人1台端末の整備と合わせて、学習用ツールと校務のクラウド化を推奨しています。クラウドとは、データやアプリケーションの一部がパソコンの中にあるのではなく、ネットワークで繋がった先にあるというもので、権限があれば誰でもそこにアクセスすることができます。
クラウドサービスである、統合型校務支援システム(※4)をはじめとしたICT導入・運用を加速していくことで、例えば名簿や出欠管理、授業の準備や成績処理などの校務の負担を大幅に軽減することができ、教員の働き方改革にも繋がります。
子ども達の為のGIGAスクール構想と思われがちですが、教員の為のGIGAスクール構想でもあります。

(※4) 教務系(成績処理、出欠管理、時数管理等)、保健系(健康診断票、保健室来室管理等)、学籍系(指導要録 等)、学校事務系など統合した機能を有しているシステム

 

▼クラウド活用を前提にクラウド利用や事業者が配慮すべき事項の追加など、セキュリティポリシーガイドラインも改訂

「未来の学び」構築パッケージ(文部科学省)より引用

 

2018年度から始まった「環境整備5か年計画」、2023年度には1人1台の当初予定を前倒し、令和スタンダードな教育へ

20年度に小学校で新学習指導要領が導入されましたが、実施を見据えて2018年度に策定されたのが、教育のICT化に向けた「環境整備5か年計画」です。ここに定められている環境整備の水準は、学習者用端末を3クラスに1クラス分、授業を担当する教師1人1台の導入。そして大型提示装置を各普通教室に1台、高速インターネット及び無線LANと統合型校務支援システムを100%整備し、ICT支援員は4校に1人配置するとされています。

教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度) (文部科学省)より引用

 

それと同時並行でGIGAスクール構想は行われており、5か年計画が完了する2022年度には3クラスで1クラス分の学習用端末を、2023年度には1人1台にすることで、子ども達の力を最大限に引き出すためのICT教育が可能になり、誰一人取り残すことのない公正に個別最適化され創造性を育む教育を、全国の学校現場で持続的に実現させていくと掲げています。

「未来の学び」構築パッケージ(文部科学省)より引用

 

しかし、冒頭でもお伝えしたように、今回の新型コロナウイルス感染拡大による臨時休校が長期化し教育課程の実施に支障が生じる事態に備え、今回のような事態にも対応可能な遠隔教育など、Society 5.0の実現を加速していくことが急務となりました。
そこで、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4月7日閣議決定)にて、令和2年度補正予算案において総額2,292億円が計上され、1人1台端末や、家庭でも繋がる通信環境の整備等、GIGAスクール構想におけるハード・ソフト・指導体制を一体とした整備を加速させる方針です。また、当初のスケジュールでは23年度中の1人1台端末配備を前倒し、20年度中の完了を目指すとしています。

【02.04.08更新】(事務連絡)令和2年度補正予算案への対応について(令和2年4月7日)(文部科学省)より引用

 

▼1人1台端末環境で学校教育の姿が具体的にどう変わるのか、3分ほどでまとめられた公式プロモーション動画もぜひご覧ください

 

▼併せてこちらもご覧ください
【必読】今こそ日本全体でGIGAスクール構想を実現するとき!令和2年度補正予算を徹底解説(2020年5月最新版)

【GIGAスクール構想】ICT環境整備の重要ポイントとは?端末や校内LAN、家庭利用のWi-Fiルーターまで徹底解説(2020年6月最新版)

 

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学校現場ではGIGAスクール構想や新学習指導要領の実施、そして今回の新型コロナウイルスによる学校休校など、多大なる変化と対応を求められていることと思います。
弊社は 、Google 認定の Google for Education Professional Development Partner(専門的能力開発パートナー企業:「PDパートナー」)として、教員の皆様が効率的かつ負担なくGIGAスクール構想を推進できるよう、学校常駐型のICT総合支援員各種研修など、ICTの導入から活用推進まで様々なアプローチで教員の皆さまに寄り添った支援を行っております。
お困りごとやお力になれることがございましたら、お気軽に弊社『Education事業部お問合せ窓口』へお問い合わせくださいませ。

 

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